自分で設計し図面を書いて作るわけですから、きっと完成度が高いものが出来ると信じるでしょう。 そして多少時間がかかるのは構わないと自分で割り切るのです。 ところが現実はそんなに甘くありません。なぜならば、その形のウッドデッキはその人が初めて取り組むのですから、 先人の経験、体験が活かされていません。 解説本などである程度知識や疑似体験ができますが、すべてわかるるわけではないのです。 ウッドデッキのような大きな構築物を製作する場合、必ずミスや勘違い、失敗などが発生します。 問題が発生したら、解決する方法を考えて実行しなければなりません。多くの場合はなんとか解決できます。 なんとか解決というのは、本来の完成度とは異なり、デザイン的におかしくなったり、元の設計と異なったり、使い勝手が悪くなったりします。 解決できなくて、未完成のままで終了という人たちもいます。
自分で素材購入から製作する場合は、図面を画き、それに合わせ利用木材の種類、等級(グレード)を決めます。それに合わせ束石、金具、ビス、塗料を決めていくのですが、それぞれの物を価格も含めて最適化したものを選ばなければいけません。
多くある実例を2つ記載します。
1.木材は、メンテナンスフリーを希望したのでウリンを購入し、ビスはデッキ専用で最も強いというビスを購入し製作にかかると、床板に下穴を空けたまではよかったのですが、途中で折れてしまいます。引き抜くことも出来ず、押し込む事もできなくなりました。しかも何本もこのような状況になってしまいました。
2.肌触りのよいレッドシダーと手摺用にホームセンターが勧める金具を購入し製作しました。ところが出来あがってみると、天然木に金具が異様に目立ちます。そして1年経たずして、手摺が大きく揺れてきました。何度か金具を締め直してもきかなくなってしまいました。
そのデッキに最適な部材を選ばないと、ウッデデッキの完成度が下がります。しかし素人の方に部材ごとに最適合の部品を探し求める事は不可能と思います。
よって、さまざまな事で時間が予想以上に長くかかったり、完成度として少し落ちる商品となってしまったりでコストパフォーマンスは高くありません。
DIY未経験の人は、この方法を選択すべきではありません。上に述べた理由以外に、道具や工具を購入しなければならないので、反対に高くなってしまいます。そして丸ノコを使う危険も出てきます。
この自分で木材を購入して組立て場合に勧められる条件は
①道具はすべて友人から借りることが出来る。
②丸ノコのキックバック現象は何度が経験済みで対処方法がわかっている。
③エクステリア用木材の性質を熟知している。
④ ハードウッド利用の場合は、すでにこの木で何か作成したことがある。
⑤ビス、金物、束石、塗料などは最も適したものを選ぶことができる。
この5つの条件です。