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デッキ都市伝説 並べて置くだけ

並べて置くだけだけだから簡単

ネットの様々な店舗で見ることかできる中国製ユニット式のウッドデッキですが、はたして問題なく簡単に設置できるものでしょうか。解説では設置してビスを止めるだけで簡単そうに見えます。 私たちも購入して実際に組み立てました。わかったことはユニット・パネル式の構造的な欠陥が再確認できました。
1.例えば90センチ角のユニット状のものを6枚並べて奥行1.8メートル、幅2.7メートルのデッキを作ろうとします。写真や動画ではユニットを並べるだけで完成となっていますが、実際はこの6枚を一体化しなけばなりません。ひとつのユニットは次のユニットとは細いボルトで根太どうしを繋ぐようになっています。 図aの赤丸のところです。設置してから繋ごうと思ったらデッキ下に入り込まなければなりません。そのため裏返してボルトでつなぎ留めねばなりません。2つのパネルなら裏返しから起こすことは可能ですが、4枚や6枚となると、4人くらいの人で慎重にひっくり返さないとできませんね。タイミングがずれると、ホルトが引っ張られ、その周辺の木材の穴が大きくなったり、へこんだりします。つまり隣のパネルとの連結が緩んでしまうということです。
2.また地面というのは完全な水平を保っているものではありません。微妙に凹凸があります。図はわかりやすくするために極端に、簡略的に表示しています。ウッドデッキを上から見た図と横から見た図です。
図A ユニットパネルをつなぐビスやボルトをきっちり締めた場合です。この場合はユニット全体が一体化しますので、束のどれかが、地面の低いところに位置した場合は空洞ができます。図Aの赤丸です。地面の高いところに束が当る場合はユニツト本体が高くなり、全体に傾いたり斜めになります。
図B ユニットパネルをつなぐビスやボルトをゆるやかに締めた場合、あるいは地面に合うように設置した場合です。ユニットとユニツトの間に段差ができます。ウィキペディアにも記載されているようにウッドデッキの定義は長い板状のものを利用した平面で、そこには段差があってはなりません。このように少しでも段差があると視覚的に四角形のパネルが繋が っていて、デッキではなく、「すのこ」をならべたように見えます。また足がひっかかって危険です。 1ミリ以下ならいいのですが5ミリもできてしまうと、大変危険です。これらは中国製のものですが、完成後のことを考えていないのです
図C 本来のウッドデッキの形です。束を調整することで、床板に段差がなくなり、水平の面(デッキ床板)が出来るのです。通常のウッドデッキは束と床板が分離しています。製作過程で土地に合わせ固定化してゆくのです。
現実に中国製のものや、ユニットタイプは完成後は段差ができる場合が多いです。図Dはイメージですが、本来のウッドデッキは床板と束が分離していて地面に束の高さを合わせます。右のユニットタイプは束と床板が一体化しています。1つのユニットが固定されているからこそ、複数になると問題になるのです。
以上中国製ユニットタイプの2つの構造的欠陥の話でした。

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